Sorry Japanese Only

医学を志す諸君へ
2007.12

このページが医学を志す諸君の小論文ネタのご参考になれば幸いです。

 

「インフォームドコンセント」

インフォームドコンセントは、医師が正しい病名や症状について正直に患者に知らせ、その後の検査や治療についての同意を得ることを目的とした考え方である。神仏などの生命の宗教が十分浸透しているとは言いがたい日本においては「死の宣告」によってインフォームコンセントを不用意にしてしまうことにもなりかねない。一方、私たちは仏典に由来する「嘘も方便」という言い方も知っている。もし患者さんまたは家族から病名告知を拒否されたら、治療を優先すべきか希望を優先すべきか、あなたはどうしたらよいと考えるか。

「入院治療すれば確実に治癒する可能性の高いがん患者さん」が治療拒否した場合

諸外国の高額な医療負担に対し、日本の医療ではどんな人にも平等に安価な医療を受ける機会が提供されている。この世界に誇る国民皆保険医療制度が今、国(官僚)によってつぶされようとしている。諸外国では莫大な自己負担を要する故に個人の選択によらざるを得ないが、日本国においては治る可能性の高いがんは治す努力をすべきか、また患者さんの希望を最優先すべきか、医師を志すものの立場から自分の考えを述べよ。治療の成功する可能性をどのように説明するかや治療後のクオリティーオブライフを考慮して述べよ。

「がんの告知と個人情報について」

インフォームドコンセントの考え方によれば、病気の説明は本人のみが告知されるべきだが、もし患者本人の理解力が十分でない場合、家族への告知範囲をどの親族までと考えるべきか。

「安楽死」

延命拒否が叫ばれているが、救急医療の場においてその意思確認はどのようにされるべきか。助かる可能性のない意識のない患者さんの家族が安楽死を望んだ場合はどのように対応すべきと考えるか。また、もし救命のため人工呼吸器を装着した患者があとで延命拒否していることがわかった場合は、人工呼吸器をどうすべきであるか、医療を志すものとして自分の考えを書け。さらに安楽死と延命拒否の関連についても述べよ。

「臓器移植」
臓器移植は人工臓器の開発が難航している状況では止むなしであるが、実際にはドナーの問題が大きい。日本では小児の移植が認められていないので、移植を必要とする子供はアメリカなど外国に頼らざるを得ない。生体移植と脳死移植についてともに日本で普及しない理由、また普及させるための施策について思うところを述べよ。また昨年は病気腎移植が世間を賑わせたが、ドミノ病気腎移植についてはどう思うか。

「少子・高齢化」
世界の先進諸国では軒並み、少子・高齢化が進展している。我が国の極端な出生率の低下をもたらした原因と、子供を生みやすい育てやすい社会を実現するためにはどのような対策をすべきと考えるか、自分の考えを述べよ。

「産科・小児科医」
何故、新しい命の医学である産科医や小児科医が不足するのか、思うところを述べよ。また、どのようにしたら産科医や小児科医が増えるのでしょうか。医療を志すものとして自分の考えを書け。


「人口減少社会を迎えて」

人口減少社会を迎えてというテーマについて自分の考えを述べよ。年金、保障問題さらには医療、介護の観点からを述べよ。

「老人社会と高齢者医療」

高齢者医療はお金がかかるといわれるが、平均余命世界一の我が国の高齢者医療はどうあるべきだと考えるかについて自分の考えを述べよ。また日本国の予算上の特別会計が機能しない医療保険制度と高齢者保険をどう考えるか、介護と医療についての考えも述べよ。

「老人性認知症、アルツハイマー病」

医師を志すものの立場から、認知症の老人を前にしてどのように対処するべきか、医療や介護の立場から、自分の考えを述べよ。


「人格の尊重」

認知症の人に接する場合、人格の尊重について、基本的な倫理原則について自分の考えを述べよ。


「患者の痛みが分かる医療」

医師を志すものの立場から、患者さん側にたつ医療についてどうあるべきか、自分の考えを書け。


「ヒトES細胞」「ヒト万能細胞」

近年、皮膚細胞にがん遺伝子の一部を加えることによりヒト万能細胞を作るという研究がある。

もしクローン技術が進み、同一遺伝子を持つヒトができるとしたら、いいことだと思いますか悪いことだと思いますか。現時点ではクローン胚は患者の体細胞と核を取り除いた提供卵子の組み合わせであることの意義について述べよ。
またクローン胚の理想的な利用の仕方の実現には今後どのような研究成果が必要と成るか、 ES細胞の作成そのものが持つ倫理的な問題点について述べよ。重篤な遺伝子疾患の子供の親が、その治療のためだけに次の子供を身ごもることの是非について医療を志すものとして自分の考えを書け。。


「遺伝子治療」
遺伝子治療は正常組織を壊しにくい最も進んだ治療であるが、一歩間違うと取り返しの効かない状況になる。ウイルス疾患の可能性や遺伝子治療の危険性について思うところを述べよ。


「医師の適性や姿勢」
あなた自身は自分が考える医師としての適性や姿勢を持っていると考えるか。医師としてあるべき姿を述べよ。また「医学を学ぶ心構え」について自分の考えを述べよ。自分自身の理想とする医師像について述べ、それに近づくために医学部6年間自分はいかに学んでいけばよいか、人間愛、自己犠牲、技術習得などについて自分の考えを述べよ。

「自己犠牲」
もし岡山に大地震が起こったと仮定して、医師を志すものの立場からどう行動するかについて自分の考えを述べよ。また、自己犠牲は果たしてどこまで必要であるかについても述べよ。


「引きこもり」

学校に行けない、もしくは行かない患児に対してその理由を医師を志すものの立場から考え記述せよ。また、いじめ問題と引きこもりの違いについても思うところを述べよ。

「環境資源としての森林」
環境資源としての森林の役割を述べよ。地球の酸素源であるアマゾンの伐採が今後の地球にもたらす意味について述べよ。エコ燃料とバイオ燃料が混乱して使われているがバイオ燃料は今の日本には是か非かについて述べよ。あと数十年の寿命と言われる化石燃料にかわって日本はそのエネルギーをどこに求めればいいと思うか。

「資源のリサイクル」

最も効率が良いといわれるアルミ缶のリサイクルでさえ、製品化のため余分なエネルギーを多く消費している。紙のリサイクルにしても然り。今のリサイクルはホントに社会のためになっていると思うか。今後のリサイクルについてどう考えるか、自分の考えを述べよ。


「アスベスト=石綿の危険性」

石綿を吸入してから数十年を経てから発症する中皮腫などの医療被害が懸念されているが、医療を志すものとして今後の取り組みについて述べよ。

「コンピューター診断(ロボット診療)」

絶対に誤診しないと言われながら普及しないコンピューター診断であるが、現在のコンピューター診断について自分の考えを述べよ。また「心のある診療、血の通った診療」についても述べよ。


「喫煙」

日本国中、禁煙がすすみつつある。能動喫煙と受動喫煙について自分の考えを述べよ。また「医師の喫煙」についてどのように考えるか、自分の考えを述べよ。モラルの問題と個人的な嗜好の権利とその善悪について。


「医療事故」

昨今、多発している医療事故を防止するには、どうすれば良いと思うか。医療ミスが単なるミスなのか構造的に起こりうるミスなのか。勤務医に対する訴訟が増えているが労働時間の多さをどうすべきか。勤務医と開業医の実労働時間をどのようにしたらいいと思うか、思うところを述べよ。


「家庭医」
家庭医は、今後の日本の医療を支える大切な存在であるが、開業医とはイコールではない現状がある。近年、厚労省は在宅専門医や総合医といった資格を作ろうとしている。家庭医に資格が本当に必要と思うか。病院で死ぬことがいいのか自宅で死を迎えることがいいのか医療を志すものとして意見を述べよ。

「携帯電話」
携帯電話の発明・発達により対面的なコミュニケーションが不足していると言われる。パソコンのネット社会も同様と考えられているが、コミュニケーションの減少とその影響について自分の考えを述べよ。


「レオナルド=ダ=ヴィンチ」

彼はイタリア・ルネッサンス期に芸術家として活躍しただけでなく、科学者、自然科学者としても優れた業績を残した。医師を志すものとして自分が今後、医学を学んでいくこと以外に、どのようなことをしたいかを述べ、それが自分に与える影響について、良い面と悪い面の両面から論じよ。