学校保健委員会資料(2009.2.13更新)

2005.7  熱中症について

2005.7  子供の食は安全ですか?

2006.2  感染性胃腸炎・ウイルス性胃腸炎について

2006.7  夏かぜについて

参考資料 学校伝染病とは? 頭シラミについて

2007.2  規律と食育、睡眠と脳機能

2008.1  インフルエンザの対応鳥インフルエンザについて

2008.9  食中毒について

2009.2  早寝、早起き、朝ごはん(生活習慣と食について)


熱中症について
2005.7.4 学校保健委員会

1)熱中症とは

ヒトの体は運動などによって発生した熱を、汗をかくことによって放散させ体温が上がらな いようにしています。暑い中では多量の汗をかきますが、この汗が追いつかないと体温が上昇 し、体に様々な不調が現れます。頭痛、めまい、けいれんなど、さらに悪化すれば昏睡に至り ます。通常体温は40℃以上にもなることがあります。体の水分不足、高湿度になれない人、風通しの悪い衣服、過労、空腹、下痢、睡眠不足などが 熱中症の誘因になります。夏の暑い時期にはなるべく涼しい時に運動するようにして、こまめに水分補給や塩分補給ので きるようにして十分な休憩をとる必要があります。

2)熱中症の予防

(1)健康状態の観察を十分に行うこと
○活動前----睡眠状況、ストレスや疲れ、下痢や貧血、脱水状態の有無など
○活動中----顔色の変化、足の動きや足の運び、目の焦点は合っているかなど
○活動後----ここの体調確認をしっかりと行う

(2)熱中?ヌにかかりやすい条件----○ 体力の弱い者 ○ 肥満の者 ○ 体調不良者 
○ 暑さになれていない者 ○ 風邪など発熱している者. ○ 怪我や故障している者 ○ 熱中症になったことがある者 ○活動の初日や休み明け○直射日光が当たらなくても湿シ度が高い時  ○ 性格的に、我慢強い、まじめ、引っ込み思案な者など

3)熱中症の応急処置

(1)体を冷やす---涼しい風通しの良い場所で、後頭部・脇の下を保冷剤などを用いて冷やす。
(2)水分の補給---塩分、ミネラルを含む、薄めたスポーツ飲料など
(3)意識障害を伴う場合は救急車を呼ぶなど、迅速に。


子供たちが食べている「食」はホントに安全でしょうか?
2005.7.4 学校保健委員会
    
(1)代謝症候群(メタボリックシンドローム)を防ごう-------小児肥満が増えています
脂肪肝、高中性脂肪血症とスモールデンスLDLとの関係、スモールデンスLDLが医療機関全てではで測定できない。善玉コレステロールと悪玉コレステロールのウソ---悪玉と言われているものの中にも大切な成分がある。 栄養バランスを考えて、良質のタンパク質が不足しています。食生活がおかし類、脂質や炭水化物の過剰摂取に偏らないように

(2)植物性マーガリンと植物性ショートニング
加工油脂とトランス脂肪酸------今日からマーガリン・クッキー類の過剰摂取は中止しましょう。何故ならトランス脂肪酸はゴキブリさえも近寄りません。こんなものを子供に食べさせて良いのでしょうか?

(3)必須脂肪酸について
ω3系(EPAとDHA)は頭が良くなる・・・・らしいのですが、調理や加熱に弱いし酸化しやすいし不安定。もし参加すれば「過酸化脂質」という毒物となり動脈硬化を悪化させます。また、ω6系も摂りすぎるとアトピー性皮膚炎や慢性炎症を引き起こします。要するにω3系(EPAとDHA)とω6系の脂肪酸の摂取バランスが大事ということです。

結論)
かつての日本食文化(東京オリンピック以前の食生活)を今こそ見直そう
外国由来の食事は日本人の体には良くない、日本人は遺伝子的に日本の食品を摂るべきです。肥満症=美食文化です。今や日本人は総カロリー制限(ファーストフード制限)の時代です。進駐軍が日本の食文化を破壊したと言っても過言ではありません。

「おかあさんやすめははきとく」(お母さん休め、母危篤)の食品の制限------これって、子供が好きな食べ物ではありませんか?

(オムレツ、カレーライス、アイスクリーム、サンドウィッチ、ヤキソバ、スパゲッティ、目玉焼き、ハンバーグ、ハムエッグ、ギョウザ、ピザトースト、クリームスープ)


スポーツドリンクについて--------お手軽飲料としてはブドウ糖の含有が多くて、糖尿病の素因がある子供には有害です。

健康食品、健康補助食品、特定保健用食品の違い--------決して厚生労働省の認可を受けた医薬品ではない。

輸入食材、サプリメントには要注意-----------特に中国・東南アジアからの輸入品はとても危険です。

アメリカBSE牛に輸入再開に一言:
今、アメリカ牛肉を皆さん方の子供に食べさせられますか?------厚生労働省のBSE対策輸入専門班には科学者はお一人もいません(良識ある学者は全員辞任されました)。このグループはいまだに「牛骨粉のみが危険で脳脊髄を除けば安全だ」とアメリカに言わされていますが、当のアメリカのBSE専門団体ですら、日本流の全頭検査を支持しています。実際に日本の27頭のBSE和牛のうち牛骨粉を使ったのはたった1頭に過ぎません。BSEはリンパ系の感染も確認されているわけですから、私のような一介の医師ですら、厚生労働省の輸入再開の見解が大間違いだと断言できます。余談ですが・・・・私の友人が厚生労働省にいますが、そこの高官や政治家は「自分の子や孫にはアメリカ牛は決して食べさせない」というのが常識だそうです。一般国民には交通事故死の確率より低いのだから、アメリカ牛を食べろ!と言っています。医療現場では、プリオンの存在しないはずのアメリカ牛血漿から精製された医薬品が全回収されオーストラリア牛血漿のものに変更されています。何故なら医薬品会社のほうが日本国政府よりも危機管理能力が優れていることに他ならないのです。


ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)について

●ウイルス性胃腸炎とは
感染性胃腸炎は、嘔吐・吐き気・下痢・腹痛などの胃腸症状を主とする感染症です。熱も伴うこともあります。嘔吐や下痢を引き起こす感染症の原因はいろいろありますが、大きく分けて、ウイルス性のものと細菌性のものとに分かれます。細菌性胃腸炎は、O-157やサルモネラ、腸炎ビブリオなどの細菌が原因になり、特に夏場に食中毒など引き起こします。ウイルス性胃腸炎は、ロタウイルス腸炎に代表されるように多くは冬場に嘔吐や下痢の症状を引き起こします。

●どんなウイルスがある?
1.ロタウイルス(A群、B群(中国でのみ報告)、C群)--------冬期のウイルス性胃腸炎の約40〜50%
2.カリシウイルス(ノロ、ノーウォーク、札幌ウイルスなど)--------冬期のウイルス性胃腸炎の約30〜40%
3.腸管アデノウイルス(40、41、7型)--------冬期のウイルス性胃腸炎の約5〜10%
4.アストロウイルス(1〜8型)--------冬期のウイルス性胃腸炎の約5〜10%
5.その他(コロナウイルス、コクキッサーウイルスA9型、B5型)

●各ウイルス胃腸炎の特徴
(1)ロタウイルス胃腸炎
A群:6〜24カ月の乳幼児に多く、比較的晩冬(2-3月)に流行します。ウイルス性胃腸炎の中では、もっとも重症化しやすく、高熱を伴うこともよくあり、下痢便は、白色〜淡黄色の水様便であり、5-7日続きます。けいれんを起こすこともあります。保育園や幼稚園などで集団発生することもよくあります。経口感染が主ですが、空気感染も考えられます。
C群:3才以上の年長児や成人にみられ、春から初夏にかけて流行することが多い。その他はだいたいA群と同じですが、A群ほど大流行することはあまりありません。

(2)ノロウイルス胃腸炎(カリシウイルス)
ノロウイルス:
SRSV(小型球形ウイルス)と呼ばれ、主に食べ物(生カキ、サラダが多い)、生水などを介して感染(糞口感染)しますが、空気感染もあるようです。乳幼児から成人まで発症しますが、学童、成人に集団発生することも多く、11月から3月の冬季を中心に、ウイルス性の食中毒として集団発生することもしばしばあります。ロタウイルスほどではありませんが、重症化することもよくあります。
札幌ウイルス:乳幼児に集団発生することが多くやはり冬期に流行します。ロタウイルスやノーウォークウイルスほどは、重症ではありません。
(3)腸管アデノウイルス胃腸炎
主に3才未満の乳幼児にみられ、1年中ありますが夏〜秋期にやや多くみられるます。ロタウイルスに較べ、軽症で発熱も少ない。
(4)アストロウイルス胃腸炎
主に乳幼児に急性胃腸炎を起こします。冬季に発症しますが、一般に軽症で、嘔吐や発熱も少ない。
(5)その他
コロナウイルス(秋〜冬)、コクキッサーウイルス(夏)なども胃腸炎をはじめいろいろな、かぜ症状を引き起こします。

●嘔吐・下痢がある時の注意
・嘔吐開始後3〜4時間は、何も飲ませたり食べさせたりしなくても吐くことが多く、空腹を訴えてもあまり飲んだり食べたりはさせないで一口ずつがよいでしょう。次の3〜4時間は、たくさん飲ませたりしないように。徐々に吐かなくなります。牛乳やミルク、乳製品、お菓子油ものは避け、お茶や薄いリンゴジュース、スポーツ飲料などを少しずつゆっくりと飲ませてあげてください。まだミルクや母乳しか飲めない小さなお子さんの場合母乳はそのままでかまいませんが、ミルクは少しお湯で薄めたものを、やはり少しずつ与えてください。そうして嘔吐は普通、数時間から数日程度で治っていきます。リンゴのすりおろし、重湯、お粥、軟らかいご飯、柔らかいうどん、バナナや野菜の裏ごしなど、柔らかく消化の良いものを少しずつあげ、便の様子を見て徐々に堅くしていきましょう。

・油ものや、スナック菓子はぜったい避けてください。下痢については便の様子を見ながら、徐々にミルクを元の濃さに戻していきます。乳児で下痢が長く続く場合、一時的に、下痢用のミルク(大豆乳など、乳糖の入っていないミルク)に変えてみるのもいいかもしれません。この場合は先生に相談してください。
・嘔吐がある期間は、脱水になりやすいので注意してください。脱水の様子(うとうとする、ぐったりする、反応が悪い、興奮する、機嫌が悪い、手足が冷たい苦しそうである、唇がひどく乾燥する)が見られたら、すぐに病院を受診してください。

●嘔吐に対する薬
ナウゼリンの坐薬やシロップが、しばしば用いられます。病気の初期で嘔吐が強いときは、あまり効かないことも多く、副作用として頭痛、めまい、眠気、不安・興奮や、錐体外路症状(手が震える、体が固い、動きが遅い、よだれが出る、勝手に目が上を向く)などもあるため、小児ではあまり使いすぎないようにしましょう。

●下痢に対する薬
下痢止めを使っても、下痢が治る期間はあまり変わらないとの報告が多いので強い下痢止めはあまり使わない方がよいでしょう。基本は食事療法です。
(1)乳酸菌製剤
(ビオフェルミン、エンテロノン、ラックBなど)
いわゆる整腸剤。下痢に対する効果は弱い。乳酸菌製剤は腸内で糖を分解して乳酸を産生し、腸内を酸性にして、タンパク分解菌や病原性大腸菌など有害菌の発育をおさえ、異常発酵や腐敗を防止して便通を整えます。抗生物質による下痢にもよく使われます。以下の薬は牛乳の成分が含まれている可能性がありますので、牛乳アレルギーのある人は使用をさけてください。市販薬の場合、薬局で確認してください。(エンテロノンR,エントモール散、コレポリーR散、ポリラクトンー吉富ビオスリー、ビオスリー錠、ラックビー、ラックビー微粒、ラックビーR
アンチビオフィルス細粒)
(2)収斂剤
(タンナルビン、乳酸カルシウム)
腸内で徐々に分解されてタンニン酸を遊離し、腸の粘膜を保護し、水分の分泌を抑制し、腸粘膜に穏和な収斂作用を現します。カゼインが含まれるので牛乳アレルギーの人は、ショックを起こすことがあるので服用しないでください
(3)吸着剤
(アドソルビン)
腸管内の有毒物質、微生物、水分、粘液、ガスなどを吸着除去するとともに、ゲル化して腸粘膜を覆い、刺激から腸粘膜を保護します。ただ、消化酵素、ビタミン、無機質なども吸着するので、これらの欠乏をきたすおそれがあるので、長期間の投与は好ましくありません。
(4)腸管蠕動抑制剤
(ロペミン、ロートエキス)
腸管の動きを押さえて、下痢止めの効果をあらわします。とてもよく効きますが細菌など有害物質を腸管内に停留させる欠点があるので、O-157の騒動以来あまり使われなくなりました。
(5)乳糖分解酵素
(ミルラクト、ガランターゼ)
下痢で腸粘膜がダメージを受けると、乳糖(ミルクや牛乳に含まれる、下痢を引き起こしやすい成分)を分解する酵素が不足してきます。それを補うための薬で、特に乳児によく用いられます。哺乳前に服用させます。


夏かぜについて
2006.7.3 学校保健委員会

1)タオルでも感染する「プール熱」---夏かぜのうちこれだけが出席停止になります
原因はアデノウイルス3と7型感染による「咽頭結膜熱」です。通称「プール熱」と呼ばれ39〜40℃程度の高熱が4〜5日間出て、咽頭(のど)と眼球結膜が充血する病気です。プールに通いはじめるころに流行するので、この名前がつきました。というわけでプールに入らなければ、かからないとは限りません。プールで使うタオルからでも感染します。熱が出て、目の充血があればプール熱を疑ってください。感染力が強い病気です。主な症状が消えたあとも、2日間は学校を休ませましょう。多くは高熱が下がれば良くなりますが、アデノウイルス7型のものは、呼吸器症状が強くて重症化しやすいので脱水や意識障害が起これば、医療機関を必ず受診しましょう。

2)「ヘルパンギーナ」とは?
コクサッキーA群ウイルスによる「ヘルパンギーナ」も、主な夏かぜのひとつです。まず、のどに赤い小さな発疹ができます。それが水疱となり、破れて潰瘍になります。38〜39℃の熱が平均3日間続きます。症状として特徴的なのが、潰瘍によるのどの痛み。つばも飲み込めず、ヨダレをたらす子どももいます。食事もおっくうになりがちです。発熱していても、よく寝ているようでしたらそのまま様子を見ましょう。調子が悪いようなら、熱を下げます。のどが痛くて食欲がないときは、ツルツルと飲み込める食べ物を与えてみます。注意したいのは、食べ物の温度。冷たいと潰瘍にしみて、食べられません。室温と同じ程度のものを与えましょう。

3)手足に水疱ができる「手足口病」
コクサッキーウイルスA16、またはエンテロウイルス71型などによる夏かぜです。症状としては、手のひらや足底、口に痛みのない水疱ができます。指からひじ、足から腰のあたりまで発疹することもあります。熱はほとんど出ません。口内炎もできますが、普通に食事を食べられる程度のものが大半です。熱がなければ、登園、登校は可能です。

手洗い・うがいで予防
こうした夏かぜは、人から人に直接伝播する飛沫感染です。原因ウイルスが2種類以上あると、繰り返しかかります。幼児から小学1〜2年生までに多く、高学年になると免疫をもつようになるため、発病しにくくなります。また、からだの機能を正常に保つため、バランスよく栄養をとり、適度な運動と十分な睡眠を心がけましょう。もしかかってしまったら、感染力の強弱にかかわらず、発熱が治まるまで入浴を控えたり、十分な休養をとらせましょう。

   

学校伝染病について

2006.7.3 

学校伝染病と出席停止及び臨時休業
学校は、感染症が流行しやすい、幼児・児童・生徒・学生の集団生活の場です。そこで、旧・伝染病予防法の下、特に、学校での健康管理について「学校保健法」が、1958年に制定されました。この学校保健法によって定められた「学校において予防すべき伝染病」が、学校伝染病です。1999年4月に新しい感染症予防法が施行されたのに合わせて、学校保健法施行規則が一部改正されたため、学校伝染病の対象疾患が変わっています。
学校での感染症の流行を防ぐために、学校側が病気になった生徒を出席停止にしたり、臨時休業(休校や学級閉鎖)にすることがあります。これらの処置は学校保健法に基づいて行われています。出席停止は、学校保健法第12条「校長は、伝染病にかかっており、かかっておる疑いがあり、又はかかるおそれのある児童、生徒、学生又は幼児があるときは、政令で定めるところにより、出席を停止させることができる。」臨時休業は、学校保健法第13条「学校の設置者は、伝染病予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。」

学校伝染病の分類
第一種の学校伝染病 (まれだけど、重大な病気)

 新・感染症予防法の一類感染症と二類感染症です。すなわち、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎(ポリオ)、コレラ、細菌性赤痢、ジフテリア、腸チフス、パラチフスです。出席停止の期間の基準は、いずれも、「治癒するまで」です。なお、この第一種の学校伝染病および次の第二種の学校伝染病については、以下の場合も、出席停止とすることができるとされています。
第一種若しくは第二種の学校伝染病患者のある家に居住する者またはこれらの伝染病にかかっている疑いがある者については、予防処置の施行の状況により必要と認めたとき、学校医その他の医師において伝染の恐れがないと認めるまで.
第一種または第二種の学校伝染病が発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間。
第一種または第二種の学校伝染病の流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間。

第二種の学校伝染病 (よくある学校伝染病)
放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある飛沫感染する感染症です。
インフルエンザ、百日咳、麻疹、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、風疹、水痘(みずぼうそう)、咽頭結膜熱、結核など
出席停止の期間の基準は、次のように定められています。 ただし、「病状により伝染のおそれがない」と、医師が(法的には学校長が)認めたときは登校できます。

  疾 患 名 出席停止期間
第1種 エボラ出血熱
クリミア・コンゴ出血熱
ペスト
マールブルグ病
ラッサ熱
急性灰白髄炎(ポリオ)
コレラ
細菌性赤痢
ジフテリア
腸チフス
パラチフス
治癒するまで
第2種 インフルエンザ
百日咳
麻疹(はしか)
流行性耳下腺炎(おたふく)
風 疹
水痘(水ぼうそう)
咽頭結膜熱(プール熱)
解熱後2日間を経過するまで
特有の咳が消失するまで
解熱後3日間を経過するまで
耳下腺の腫脹が消失するまで
発疹が消失するまで
全ての発疹が痂皮化するまで
主要症状消退後2日間経過するまで
結 核 病状により学校医その他の医師が伝染のおそれがないと認めるまで
第3種 腸管出血性大腸菌感染症
流行性角結膜炎
急性出血性結膜炎
その他の伝染病

第三種の学校伝染病
飛沫感染が主体ではないが、放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある感染症です。すなわち、腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎、およびその他の伝染病です。出席停止の期間の基準は、次のように定められています。

1-腸管出血性大腸菌感染症
 有症状者の場合には、医師によって伝染のおそれがないと認められるまで出席停止。無症状病原体保有者の場合には出席停止の必要はない。(手洗いの励行等の一般的な予防方法の励行で二次感染は防止できる。)
2-流行性角結膜炎
 眼症状が軽減してからも感染力の残る場合があるので、医師により伝染のおそれがないと認められるまで出席停止。
3-急性出血性結膜炎
 眼症状が軽減してからも感染力の残る場合があるので、医師により伝染のおそれがないと認められるまで出席停止とする。

その他の伝染病
学校で流行が起こった場合にその流行を防ぐため、必要があれば、校長が学校医の意見を聞き、第三種の伝染病としての措置を講じることができる疾患です。

条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる伝染病
溶連菌感染症、ウイルス性肝炎、手足口病、伝染性紅斑、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ感染症、流行性嘔吐下痢症、

通常は出席停止の措置は必要ないと考えられる伝染病
 アタマジラミ、水いぼ(伝染性軟疣腫)、伝染性膿痂疹(とびひ)


アタマシラミについて

アタマシラミはヒトの頭髪に寄生し頭部皮膚より吸血を行います。寄生の初期や数が少ないとあまり痒くありませんが、寄生数が増えてくると強い痒みを感じます。アタマシラミは人間の頭に寄生するシラミで、衣類などにつくコロモジラミや陰毛につくケジラミとは別のもので、伝染病などを媒介することはありません。近年、子どもたちの間では、アタマシラミ症が日欧米先進国で広く発生しています。清潔にしていても発生し、日本では発生の9割近くを0歳〜11歳でが占めています。子どもに発生が多い原因としては、からだを寄せ合って遊ぶことが多いなどのほか、集団で生活する(学校・幼稚園・保育園)ため、大人よりずっとうつりやすい環境にいます。

<アタマシラミの成虫>
体長:1.0〜3.0mm
人の頭皮からから血を吸い、頭髪に0.5mm程の卵を産みます。卵は約1週間で孵り幼虫になり、2〜3週間で成虫になり1〜1.5ヶ月くらい生きます。
通常1日数回吸血しますが、吸血しないと2〜3日で死んでしまいます。アタマシラミは蚤のように跳んだり跳ねたりしません。
<アタマシラミの卵>
大きさ:0.5mmx0.3mmの楕円形
髪の毛の根本付近に灰色かかった白色の卵を角度をつけて産み付けます。成虫は一生の間に約100個・1日5〜6個の卵を産みます。

アタマシラミの成虫や幼虫は、髪の毛の間をかなり早く動き逃げるので、寄生数が少ない場合は、肉眼で見つけるのが難しい。寄生しているかどうかは、頭の痒みと卵を探して判断するのが最も簡単です。卵は、一見フケのように見えますが、写真のように斜めの角度で付着していて、指の先でつまんで引っ張っても簡単に動かない場合、(シラミの卵はセメント様物質でしっかりと髪の毛に産み付けられます)シラミ症が考えられます。
不潔だから起こるのではなく、集団生活の中だから起こりやすいのです、感染は帽子、ヘアーゴム、クシ、ブラシ、タオル、衣服、寝具類などの共同使用によりうつる可能性があります。
また、子供同士の遊びの中で頭髪と頭髪の接触や、集団でお昼寝など寄り添う時にうつることもあります。プール施設でプールの水での感染はほとんどなく、着替えの時のタオルの共用や衣服の接触でうつる可能性が大きいです。

最近では薬の効かないアタマシラミが見つかっています。今後このような耐性アタマジラミが増えていく可能性があります。 


規律と食育、睡眠と脳機能
2008年度第2回学校保健委員会

1.児童の生活習慣の問題点
肥満症
の子どもが増えている
カロリーは十分だが、栄養バランスの良い食事が摂れていない
「こ食」 や「ばっかり食」の防止策としつけを含む食育が必要
学力・体力・生命力が低下している
日本の子どもの夜更かしは世界一
朝が起きられない、昼まで眠る、夜更かしする事例:睡眠相後退症候群=DSPSや小児慢性疲労症候群=CCFSなどの危険性

2.児童の肥満
過体重の子どもは、多くの場合、脂質や糖質を摂りすぎている。結果として良質のタンパク質が相対的に不足してくる。
朝食を抜くと血糖値が下がり脳ホルモンが変調となり、脳の活動に支障をきたす。食事を摂る際には栄養バランスや摂取時間に注意が必要。また運動や生活の質にも注意すべき。
都市圏では、この25年間に肥満児童は3倍に増加し学齢期の子どもの約10%を占める、そのうち5%は明確な生活習慣病やメタボリック症候群である。

3.児童のホルモンバランス
小中学生は心身の成長がめざましく、脳・骨・歯の成長、運動能力や精神機能の土台作りの時期に、充分な栄養素を食事からとれないのは大問題である。
子どもの成長を左右する「成長ホルモン」は、寝ている間に分泌され、筋肉、体のさまざまな臓器の発育に関わる。
子どもにとっては、「睡眠」は大切な栄養のひとつ。睡眠をつかさどる松果体ホルモン「メラトニン」は、体内時計を制御するので別名睡眠ホルモンと言われている。

4.児童の必須アミノ酸について
「成長ホルモンやメラトニン」分泌のためには、アミノ酸、中でも食品のみから摂らざるを得ない必須アミノ酸の働きが重要。
大人の必須アミノ酸には「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」「スレオニン」「リジン」「メチオニン」「ヒスチジン」「フェニルアラニン」「トリプトファン」の9種類がある。
子どもの場合、成長ホルモンに関与する「アルギニン」が加わり 合計10種類が必須となる。

5.食育の必要性
「食育」とは食材や食品、調理に始まり、マナーや伝統といった国の「文化・教育」 、更には自給率や国際的な食糧問題などの時事問題に至る「食」に関する多岐に渡った分野についての「教育」を総称して表現する。
2005年6月に上記の理念をもとに食育に関する法律、「食育基本法」が制定された。
この中で「知育」「徳育」「体育」の教育3本柱に「食育」を加えた人間教育の重要性が見直され、幼児のしつけを食文化を通してという主張がなされはじめた。

6.5つの「こ食」を無くす為に
「孤食」:同じ屋根の下に住んでいるのに、家族が違う時間帯に違う場所で食事をとる。コミュニケーションがなく寂しく一人で食事をする。特に子ども一人で食事することを指す。
「個食」:家族と一緒であってもそれぞれが別々の好きなメニューのものを食べる。
「固食」:毎日同じようなものばかりを食べ続ける事。
「小食」:食が細いこと。
「粉食」:うどん、パン、ピザ、スパゲティーなど粉末からできたもの。
好きな物ばかりを食べさせているとわがままになり、協調性がなくなり、好き勝手なことをするようになる。食育を見れば親のしつけがわかるとも言われている。

7.食の現状と食育
家族みんなで食べるから家庭料理です。固食や個食の要因は家族の団欒の不足にあると言わざるを得ない。加えて食事の作り手の社会進出が目覚しく家事時間が少なくなった。結果、冷凍食品レトルト食品、中食(なかしょく)惣菜などの普及も原因している
個食となると個々に別々の料理は作れないので子どもが好んで食べるものだけを与えるようになる。
食生活を通したしつけは幼い頃からやっていく必要がある。
「どんなものを食べれば安全か危険か」の食の生活力を身につけさせる。
味覚を壊さないための主食と副食の食べ方やマナーを身につけさせる。

8.ばっかり食
食卓にハンバーグがあって、みそ汁、お漬物、ご飯があったとすると、まずハンバーグばっかり食べ、それが終わらないと箸が、次のご飯にいかない。
「口中調味」といって、例えば、甘い、酸っぱい、しょっぱい、苦い、辛いおかずがあったとして、しょっぱいものを口に入れたら、ご飯を口に入れたりパンをつまんだり、味を中和して塩梅(あんばい)を整える。最近の子どもの中には、辛かろうが甘かろうがそればっかり食べてしまう。主食と副食をバランス良く交互に食べられなくなった。
家族皆で同じ物を食べるのが家庭料理。個食となると個々に別々の料理は作れないので、レトルトやファーストフードなど子どもが食べるものだけを与えるようになる。

9.食育のしつけ効果
脳細胞は8歳から10歳の間に急速な発達をするため、5〜7歳という小学生期の人間形成がとても大切です。
食べ物の好き嫌いの問題ではなくて、8歳までの子どもに好きな物ばかりを食べさせていると人間性がわがままな子どもになる。
さらに協調性がなくなり好き勝手なことをするようになる。食習慣の乱れは、これを助長させている。10歳を過ぎてしまえば、性格も完成してしまい、もとの性格に戻れない。

10.子どもの生命力低下
近年、子どもたちの生命力の低下が心配され始めた
子どもたちの日常で、寝る、起きる、食べるといった規則的な生命力が衰え、当然学習どころではない事例が多くなった。
不登校状態の生徒の状態は、まさしく生命力の著しい低下現象と言える。日常学校社会生活が困難な状態では、学習意欲が消失するため学校の勉強が全く手につかず、一日がメリハリのない奇妙なだるさの中で過ぎてゆく。

11.よく寝さえすればいいのか?
睡眠相後退症候群
これは一種の過眠型難治性睡眠障害。 症状は夕方から夜にかけて目が冴え午前0時前には眠れず入眠は午前2時以降になるため昼夜逆転する。一度、寝付くと中途覚醒はほとんど無く10時間あるいはそれより長く眠り、社会の活動開始時間に起床できない。自然に目が覚めるのは昼ごろとなり、遅刻・欠席状態となる。
長時間の睡眠にもかかわらず睡眠の質低下に伴う日中の眠気、頭痛、倦怠感、食欲不振・増加が見られる。
症状は慢性化し、集中できないので学業・仕事を続けることができない。さらに、うつ状態など症状が加わり、複雑化し治療が極めて困難になる。

小児慢性疲労症候群
大人では「燃え尽き症候群」というが、子どもでは不登校をおこす。その本体は 「がんばり過ぎ」による「睡眠不足」「不安緊張」「自己抑制」。結果として記銘力あるいは集中力障害、睡眠異常、疲労感、頭痛・頭重感といった症状。副症状としては、咽頭痛、頸部あるいは腋窩リンパ節の圧痛、筋骨格系の痛み、頭痛・吐き気、微熱、めまいなど。
ストレスの積み重ねで脳の温度が上がり、この状態で寝ると最初は不眠状態。不登校状態が起きると不思議なことに8割から9割の人は逆に睡眠時間が長くなって10時間以上になる。
Performance Status(PSスコア):軽い状態の0から重い状態の8まで、通学はできても異常に疲れる状態の2までなら完治する。

12.改善したい生活習慣 
親が改善させたい子どもの生活習慣:「就寝時間が遅い」約25%「朝の寝起きが悪い」約21%、「肥満傾向」約15%
子ども自身が改善したい生活習慣:「休養(睡眠)」約47%、「運動」約41%、「食生活」約28%
親の夜型生活を背景として幼少時より様々なストレスが子どもの体内時計に「体内時間のずれ」を生じさせ睡眠障害を引き起こす。
小学生の夜更かしの理由で最も多いのは、「何となく」と「家族みんなが遅いから」となっている。大人に合わせた夜更かしの習慣が大きく影響している。初期には子供は親の生活リズムを見習っているにすぎないことがわかる。

13.睡眠の質を上げるために
毎朝、起きたらしっかり朝日を浴びて。
ご飯はしっかりよく噛んで。特に朝食はしっかりと時間をかけて食べて。
昼間はたっぷりの運動を。
夜更かしになるのなら、お昼寝は短めに。
寝るまでの入眠儀式を大切にして。
テレビ・ビデオはけじめをつけて時間を決めて。
暗いお部屋でゆっくりおやすみ。
まずは早起きをして悪循環を断ち切ろう。

14.ある教育機関の提言から
家庭で毎日決まった時間に学習をする習慣を
食事や睡眠時間など基本的な生活習慣とする
テレビやゲームに費やす時間を制限する
携帯電話やパソコンの利用法や利用時間の制限
家庭ではテレビより読書習慣をつける
学力だけでなく人間力をつける教育を
体験から学ぶことは人間力をつける上で大切
食事時間などを介して家庭でのふれあう時間を
学校と家庭の役割を明確にして連携を密に


インフルエンザの予防と対処方法          H19.2.13

1)インフルエンザの症状
インフルエンザにかかってもすぐに症状が出るわけではない。
1〜2日の潜伏期を経た後、38℃以上の発熱、倦怠感、筋肉痛、くしゃみや咳、などの症状があらわれる。
症状は高ウイルス薬を使わない限り5〜7日間以上続く

2)インフルエンザの感染様式
通常の”かぜ” のウイルスの感染様式は 手から手を介する「接触感染」が多い。
インフルエンザウイルスは「接触感染」よりも患者のくしゃみや咳、痰などで吐き出される微粒子(飛沫) を介して感染する「飛沫感染」が中心。
くしゃみや咳に含まれるウイルスがそのまま、あるいは空気中に浮遊しているうちに他の人の呼吸器に吸い込まれるので厳密には空気感染ではない。

3)インフルエンザの治療
水分や栄養をとって安静にすることが基本
内科や小児科の開業医ではインフルエンザ迅速検査ができる
発症後6〜12時間すると検査キットでA型B型の区別検査が可能(発症数時間では検査は陰性となる)
診断をつけて抗インフルエンザウイルス薬を処方
抗インフルエンザウイルス薬の使用は早ければ早いほうがいいので、周辺地区での流行時は検査しなくても投薬可能
「インフルエンザかな?」と思ったら、早めに医師の診断を受けましょう

4)解熱剤や痛み止めなどのお薬に注意
インフルエンザの場合、高熱が出るので解熱剤を使いたくなりますが、中には危険なお薬があります
アスピリン、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸などの解熱剤には脳症の状態を悪化させるものがあるので、解熱剤の使い方については医師に必ず相談しましょう
アセトアミノmフェン(カロナール、アンヒバなど)は現在のところ安全だと言われています

5)インフルエンザの予防
予防接種を受ける。毎年のワクチン接種は抗体の貯金のようなもの
栄養と休養を十分にとる
できるだけ人ごみを避ける
居住環境を適度な温度、湿度を保つ
自分のためマスクを着用する
手洗いとうがいを励行する


インフルエンザ合併症について                 

1)インフルエンザの合併症
インフルエンザ自体も重症感があるが、その合併症には中耳炎、気管支炎、肺炎などがある。中でも深刻な問題になっているのは幼児の脳症です
突然の高熱に始まり、1〜2日以内に、うとうととした眠りから意識混濁した深い眠りにいたるさまざまな程度の意識障害を呈し、多くの場合けいれんを伴う
流行の状況によって異なるが、幼児を中心として毎年100〜500人もの患者が発症し死に至るケースもある

2)ヒトへの感染力
インフルエンザを発症してから2〜7日間は、ウイルスを体の外に出す。多くは解熱まで4〜5日を要する。この期間中は、まわりの人にうつす可能性がある
学校保健法では、「解熱した後2日を経過するまで」は登校を控えるようにと定められている。熱が下がって2日たってから登校するのが目安だが一部の医師には守られていない。
熱は高いほどウイルスをたくさん出すと考えられているので、熱が出ている間はまわりの人にうつさないよう、特に注意すること
小児の方が高齢者よりウイルスを大量に出すので、よりうつしやすい

逆に、お年寄りのインフルエンザは子どもにはうつりにくいともいえる

3)同居家族への配慮
居宅内では患者はできるだけマスクをする
うがい、手洗いを励行する
時々部屋の空気を入れ換える
部屋の湿度を適度(50〜60%)に保つ
生活導線(洗面所やトイレを別にする)の注意

受験生のいる家庭では、全員が予防接種するなどの配慮をする

鳥インフルエンザについて

高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)

現在、H5N1型の鳥インフルエンザが、変異して新型のインフルエンザになると政府や自治体から洗脳されているようだが・・・・筆者は特に科学的根拠はないが「違う」と思う。パンデミックな感染になって初めて分かることではありますが、別の抗原性を持つインフルエンザが現れる可能性もあるとだけ明言します。おそらく低病原性の鳥インフルエンザが変異するのが一番恐ろしいと考えています。とはいえ、トリインフルエンザも無視できないので記載します。

鳥インフルエンザはウイルス感染を受けた鳥類が死亡し、その鳥の全身症状が強い病原性を示すものを「高病原性鳥インフルエンザウイルス」といいます。
主に鳥の腸管で増殖する点がヒトインフルエンザとは根本的に違う。現在未確認ながら、ヒト→ヒト感染もあると言われているが、ベトナムや中国の言い分には科学的根拠がない。
韓国のアヒルインフルエンザ(H5N2)オランダの鳥インフルエンザ(H7N7)はいずれも低病原性鳥インフルエンザですがヒトインフルエンザA型の測定キットで検出できます。おそらくH5N1型でも検出できるはずです。
ちなみにAソ連型=H1N1、A香港型=H3N2で標記
インフルエンザワクチンはH1N1型とH3N2型とB型の3種類のワクチンの合剤ですから理論的にというか医学的に鳥インフルエンザには効きません


食中毒とは          H20.9
 
食中毒とは?
食中毒とは 食品、添加物、器具、容器包装に含まれた又は付着した微生物、化学物質、自然毒等を摂取することによって起きる、急性の健康被害のことをいいます。主な症状としては 下痢、腹痛、嘔吐、発熱などです。
食中毒は、
微生物(細菌、ウイルス等)によるもの、
化学物質によるもの、
自然毒によるもの及びその他に大別されます。

これら食中毒について詳しいことを知りたい方は こちら(日本食品衛生協会HP)を参照してください。

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家庭における食中毒予防の6つのポイント

1.食品の購入は?
★ 生鮮食品は新鮮なものを
★ 表示のある食品は消費期限などに注意

2 家庭での保存は?
★ 冷蔵の必要な食品はすぐに冷蔵庫へ
★ 肉・魚はビニール袋や容器に入れて
★ 冷蔵庫の詰め過ぎに注意 [7割ぐらいが目安]
★ 10℃以下となるように
★ 早めに使い切るようにしましょう。

3 下準備は?
★ 手をよく洗う。
 (特に生肉、魚、卵を触った後)
★ 清潔なタオルやふきんを使う。
★ 包丁・まな板はよく洗い、熱湯か漂白剤で消毒
★ 生野菜もよく洗う。

4 調理は?
★ 加熱は中心部まで十分に
 ◎ O157は、75℃、1分間の加熱で死滅します。

5 食事は?
★手をよく洗う。
★調理後の食品は室温に長く放置しないで、早めに食べる
 ◎O157は、室温でも15〜20分で2倍に増えます。

6 残った食品は?
★ 清潔な容器に保存
★ 温め直すときも十分に加熱
★ 時間が経ち過ぎたら思い切って捨てましょう。

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食中毒を防ぐ3原則

細菌による食中毒は、次の三つの段階を経て起こります。

   1.菌が食品に付着する
      ↓
   2.食品中で菌が増殖する
      ↓
   3.菌が含まれた食品を食べる

 
逆にいえば、食中毒を予防するためには、

食品に
1.菌をつけない、2.菌を増やさない、3.菌をやっつける

の三つの原則が重要となります。

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1 菌をつけない(菌は目には見えませんが)

○食材に触れる前の手洗いと、調理器具の消毒を徹底する。

・手は正しくきちっと洗う。
  傷のある手で調理するときは、ゴム手袋を!(ブドウ球菌がいっぱい)
  動物に触れた手や肉、魚、卵をさわった手は必ず洗う。
  トイレやおむつの交換をした後は、手の消毒を行う!

・食器や器具類は使用後すぐに洗浄消毒して、清潔なものを使う。

・生の肉や魚を保存するときは、他の食品と触れないようにしっかりと包む。

・出来上がった食品を保管するときは、汚染されないように容器にラップや蓋をする。

・まな板や包丁は、(菌がついている)生の肉や魚用と、(菌をつけたくない)そのまま食べる野菜や加熱後の食品用とは区別して使い分ける。

・ネズミ、ハエ、ゴキブリを駆除する。

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2 菌を増やさない(菌が増えても味、色、香は変わりませんが)

○食物は10℃以下(できれば4℃以下)で保存し、絶対に室温に放置しない。

・調理後の食品は、早めに食べる。
(温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに)

・食品を保存するときは、冷蔵庫や冷凍庫を活用する。
(冷蔵庫や冷凍庫の過信は禁物、菌は冷やしても凍らせても死にません。)

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3 菌をやっつける(菌は加熱に案外弱いもの)

○できるだけ生食はさけ、十分に加熱したものを食べる。

・加熱する食品は、中心まで十分加熱する。
(ハンバーグなどの焼き物は割って火が通ったか色を見る、鍋で煮炊きするときはかき回す、電子レンジを使うときは蓋をして時々かきまぜる、等)

・食器や調理器具は、熱湯、漂白剤等を使って消毒する。
(熱湯で破損するもの、漂白剤で錆びるものがあるので注意する)

・卵は新鮮なものをよく加熱して!最近の卵の感染率は70%とも言われている。

  新鮮な卵でさえ危険ですから・・・・・
  卵を割ったら放置しない。
  殻が割れている卵は使わない。


早寝・早起き・朝ごはんについて

2009.3.5 第2回学校保健委員会 (2007.2規律と食育、睡眠と脳機能と一部内容が重複しています)
 
子どもの生活習慣上の問題点
日本の子どもの夜更かしは世界一。親の生活習慣に大きく影響されている
朝が起きられない、昼まで眠る、夜更かしする事例 

:睡眠相後退症候群=DSPSや小児慢性疲労症候群=CCFSとの関連性
食育について「コ食」 や「ばっかり食」の防止や食しつけなどが必要
食質では高カロリーだが栄養バランスの良い食事が摂れていないので肥満児童は増えている
結果として日本の子どもの学力・体力・生命力が年々低下している

子どもの成長と睡眠
小中学生は心身の成長がめざましく、脳・骨・歯の成長、運動能力や精神機能の土台作りの時期に必要な必須アミノ酸などの栄養素を食事から摂れないことが大問題である
子どもの成長を左右する「成長ホルモン」は、寝ている間に分泌され、筋肉、体のさまざまな臓器の発育に関わる。
子どもにとっては、「睡眠」も大切な栄養のひとつ。睡眠をつかさどる松果体ホルモン「メラトニン」は、体内時計を制御している。別名=睡眠ホルモンとも言われる

では、多く寝さえすればいいのか?
夜更かしをして、朝が弱い子どもは睡眠量が不十分な上、もし朝食を食べなければ脳内のブドウ糖が不足し脳機能に変調がおこる。7〜9時間の規則的な睡眠をとる子どもの脳の方が発育がいい
寝過ぎるために脳機能に障害をおこす睡眠障害も増えている。過眠型難治性睡眠障害は昼夜逆転傾向を持ち、慢性的な睡眠欠乏のため脳の働きが保てなくて疲れ果ててしまう

睡眠時間は多すぎてもいけないし、少なすぎてもいけない。夜更かしをせず、適度な質のよい睡眠が心身の成長や学力の向上にも結びつく

睡眠の質を上げるための8カ条
毎朝、起きたらしっかり朝日を浴びて
ご飯はしっかりよく噛んで。特に朝食はしっかりと時間をかけて食べて
昼間はたっぷりの運動を
夜更かしになるのなら、お昼寝は短めに
寝るまでの入眠儀式を大切にして
テレビ・ビデオはけじめをつけて時間を決めて
暗いお部屋でゆっくりとおやすみ
まずは早起きをして睡眠の悪循環を断ち切ろう

児童の食の問題点の現状
朝食を抜くと血糖値が下がり脳ホルモンが変調となり、脳の活動に支障をきたす。食事を摂る際には栄養バランスや摂取時間にも注意が必要。また運動や生活の質にも注意すべき
多くの場合、間食や高カロリー食によって脂質や糖質が多すぎる。結果として良質のタンパク質が相対的に不足し、同時に過体重の子どもが増えてくる
都市圏では、この25年間に肥満児童は3倍に増加し学齢期の子どもの約10%を占める、そのうち5%は明確な生活習慣病やメタボリック症候群である

児童期の必須アミノ酸について
成長ホルモンメラトニン」を分泌させるためには、アミノ酸、中でも食品のみから摂らざるを得ない必須アミノ酸が重要
大人の必須アミノ酸には「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」「スレオニン」「リジン」「メチオニン」「ヒスチジン」「フェニルアラニン」「トリプトファン」の9種類がある
子どもの場合、成長ホルモンに関与する 「アルギニン」が加わり 合計10種類が必須となる

5つの「コ食」という食習慣について
「孤食」
:同じ屋根の下に住んでいるのに、家族が違う時間帯に違う場所で食事をとる。コミュニケーションがなく寂しく一人で食事をする。特に子ども一人で食事することを指す
「個食」:家族と一緒であってもそれぞれが別々の、各自がそれぞれ好きなメニューを食べる
「固食」:毎日同じようなものばかりを食べ続ける事
「小食」:食が細いこと
「粉食」:うどん、パン、ピザ、スパゲティーなど粉末からできたもの。遺伝子操作食品とも関連

ばっかり食について
食卓にハンバーグがあって、みそ汁、お漬物、ご飯があったとすると、まずハンバーグばっかり食べ、それが終わらないと箸が、次のご飯にいかない
家族みんなで食べるゆえの家庭料理。固食や個食の要因は家族の団欒の不足にあるかもしれない
家族皆で同じ物を食べず個食になれば一人一人に別々の料理は作れないので、レトルトやファーストフードなど子どもが好んで食べるものだけを与えるようになる

食の現状と食育
個食となると個々に別々の料理は作れないので子どもが好んで食べるものだけを与えるようになる
食生活を通したしつけは幼い頃からやっていく必要がある。10歳以降になると難しい
「どんなものを食べれば安全か危険か」の食生活力も将来にわたって必要になる
味覚を壊さないために主食と副食の食べ方マナーも大切

睡眠相後退症候群とは
症状は夕方から夜にかけて目が冴え午前0時前には眠れず入眠は午前2時以降になるため昼夜逆転する。一度、寝付くと中途覚醒はほとんど無く10時間あるいはそれより長く眠り、社会の活動開始時間に起床できない。自然に目が覚めるのは昼ごろとなり、遅刻・欠席状態となる
長時間の睡眠にもかかわらず睡眠の質低下に伴う日中の眠気、頭痛、倦怠感、食欲不振・増加が見られる
症状は慢性化し、集中できないので学業・仕事を続けることができない。さらに、うつ状態など症状が加わり、複雑化し治療が極めて困難になる

小児慢性疲労症候群とは
大人では燃え尽き症候群というが、子どもでは不登校をおこす。その本体は 「がんばり過ぎ」による「睡眠不足」「不安緊張」「自己抑制」結果として記銘力あるいは集中力障害、睡眠異常、疲労感、頭痛・頭重感といった症状。副症状としては、咽頭痛、頸部あるいは腋窩リンパ節の圧痛、筋骨格系の痛み、頭痛・吐き気、微熱、めまいなど
ストレスの積み重ねで脳の温度が上がり、この状態で寝ると最初は不眠状態。不登校状態が起きると不思議なことに8割から9割の人は逆に睡眠時間が長くなって10時間以上になる