狂牛病について
2005.7


イギリスに短期滞在した日本人第一例となるクロイツフェルド・ヤコブ病が報告されました。結果として、1日以上イギリス滞在者の献血制限を行ったことから、輸血ストックの不足もゆゆしき問題になりつつあります。

牛肉のうち骨粉や脳脊髄が危険ということで多くの日本人は理解されていますが、ホントの話はどうなんだろう?と思います。例えば肝臓(レバー)は「安全」だと、あるマスコミは言い、他局では肝臓は「ほぼ安全」などと言ってます。インターネットでは簡単に正確な情報が手に入るこのご時世に、有名大卒の超低脳マスコミ連中には英語のまともな翻訳---というよりも読解力すらまともに出来ないのでしょうか?

もう少しちゃんとした人間はマスコミにはいないのでしょうか?ネット上で偶然河合医院のHPに出会い、多くに共感して、微力ながら科学的な根拠についての議論に賛同いたします。狂牛病に関しては、国民のみなさんは朝日放送をはじめとする低レベルのマスコミに振り回されず、このWHOのデータだけを吟味しましょう(http://www.who.int/emc-documents/tse/docs/whoemczoo973.html)

結論:脳と目と脊髄さえ避けていれば良いと報道する馬鹿学者がいますが、実は正しくはありません。 日本人は江戸時代以前からの菜食・魚主義を守るべきです。戦後東京オリンピック以後に日本に持ち込まれた牛肉を繁栄の基本に置いた高脂肪食をあらためる時期に来ているのです。

皆さんにお勧めする方法はただ一つ。基本菜食主義に変身する。蛋白の補給には無精卵をとる。もちろん大豆も多く摂ります。人にとっては一部の必須アミノ酸が不足するのでこれらだけではダメなのです。魚・牛乳など完全蛋白を加えればさらにいいはずです。脂質接種に推奨されている魚を主体にし、かまぼこなどで変化をつけ、豆腐など大豆製品を補い、卵も食べれば栄養は足ります。日本人なら簡単なことですが、要は外来美食に反省をしようということです。

吉野家から牛丼が消えて数年。どうしても牛を食べたいなら、EUでレベル1=ほぼ危険がないとされたオーストラリア産のオージービーフを使った牛丼を食べるのが現時点ではもっとも安心・安全です。

昨今、ブッシュ犬小泉が無理矢理輸入しようとするアメリカ産牛ですが、アメリカにはかなりの牛がイギリスから輸入され肉骨粉等も一部入っているのに真面目に検査しようとしない・・・・とうとう第2例目の狂牛病がアメリカで出ました。ところが、自国では陰性だったのにイギリスで再検査をしたら出たという体たらく。それでいて米国はカナダ産の牛肉を危険と判断して輸入しない。おまけに牛肉生産者からの圧力でお米(ライス)さんを日本に送って圧力をかけたり、・・・・・まあ普通に考えれば主食が牛肉というお国柄も理解できないことでもないのですが・・・・・アメリカも日本のように結構、袖の下を使うバカ役人はいるのでしょうが、せめて他国へ輸出しようとするなら、「ウェスタンブロット法」くらい導入するのが筋というものでしょう。アメリカで2例目の狂牛病が出たことは、仮に全頭検査されたら1万例以上の陽性があるということです。みなさんはこれでも吉野家の牛丼を食べたいですか?

安全という点では、生物学的に距離のある魚や鳥のささみなどは狂牛病の危険はきわめて低いと思われます。ヒトに近い豚は反芻動物でないので、肉骨粉は与えても安全だと農林水産省は主張しましたがホントでしょうか?やはり農水省も低レベルだった。反芻動物でない人間に感染することから、このバカ役人の主張はハッキリ間違いであります。偶蹄目・奇蹄目といっても人間より生物学的距離は近いのですから、牛と同様に内臓は食べないにこしたことはないのは当然でしょう。

最近の韓流ブームで世のおばさんが、訪韓され韓国骨付き肉をむさぼっていますが、北朝鮮の支援国家であり整形美容文化国家も含めて、韓民族に大きく異を唱える筆者ですが・・・・まあ、おばさんたちは今後寿命も延びることだし、大いにC・J病(クロイツフェルド・ヤコブ病)にかかってもよろしいかと。(失礼な表現、多謝)

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で。話を元に戻しますが、狂牛病のプリオンを多く含むといわれる部位から以下に分類。

1)高度感染(伝染)性: 脳・脊髄・(目)

2)中感染性:脾臓・扁桃・リンパ節・回腸・近位大腸・脳脊髄液・下垂体・副腎・(脳硬膜・松果体・胎盤・遠位大腸)

3)低感染性:末梢神経・鼻粘膜・胸腺・骨髄・肝臓・肺・すい臓

4)感染性が検出できない (訳注 絶対安全だとも宣言はされていません。現在検出できないということ。それが科学です。)
骨格筋・心臓・乳腺・ミルク・凝血・血清・糞・腎臓・甲状腺・唾液腺・唾液・卵巣・子宮・睾丸・精嚢・胎児組織・(初乳・胆汁・骨・軟骨組織・結合組織・毛・皮・尿)

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病原物質であるこのプリオンは摂氏120度でも感染性は無くなりません。ですから調理や加工してもそのまま残ります。

低脳マスコミの毎日放送は「灰にしても感染性は消えない」と報道しましたが、これも正しくありません。イギリスで感染牛は焼却しています。たんぱく質ですから、燃やせば蛋白は分解し感染性は消えます。高濃度の蛋白分解酵素で分解可能です。

WHOは医療用具の再生には、1N-NaOHに一時間浸漬したのち、洗浄後オートクレーブで摂氏134度1時間を推奨しています。もちろん、再使用せず廃棄がベストです。なお、WHOは当該ページの要約、再掲を認めていません。アウトローですので疑問のある方は原文をお読みください。 イギリスで工場周辺を消毒する映像が流れましたが、噴飯物ですので消毒薬は無力です。 どんな意味があるのか、よく分かりませんが他の病気の合併も疑っているのでしょうか?

狂牛病・C・J病(クロイツフェルド・ヤコブ病の頭文字がCJ)・海綿状脳症に対する現時点での治療法はまったくありません。たんぱく質は生きていないので、殺すことはできません。レバーは低感染性ですが、やはり危険なことには変わりありません。心臓や腎臓は安全ですが、腸は危険です。

農林水産省が胃は安全と言っていましたが、どんな根拠か不明です。ホルモンのセンマイ等は避けたほうが安全です。危険性が表に上がっていません。リードボーは胸腺かと思います。かなり危険です。骨付きカルビは安全といったテレビもありますが、賛成できません。骨髄は特に危険です。骨付きということは、骨髄で汚染されている可能性もあります。肉を分離する際には骨を傷つけずに肉をはずすのが重要です。 肋骨にも太い神経が伴走します。リブステーキ・Tボーンステーキは避けるのが賢明です。

テールスープはおいしいいものです。しかし、背骨や尾の骨には多数の神経が走っています。やはり危険と考えます。牛骨スープも同義です。骨髄と神経が含まれる可能性があると考えます。濃いラーメンスープも吟味する必要があります。背骨と尻尾はカテゴリーを上げるよう推奨されています。 ゼラチンは安全のようです。結合組織から作り、変性している可能性が高いです。

アメリカでは肉の処理は背割りという方法で行われています。これは、牛の背骨を真っ二つに切るのですが、このとき脊髄のプリオンが撒き散らかされてしまいます。日本でも最近アメリカかぶれの賭殺業者が背割りという方法を使っていますが、全頭検査が廃止されようとしている現段階ではこの処理方法は危険です。魚の様に三枚におろし、背骨の両側を切り落とせば済むことです。日本の検査体制について、ハッキリおかしいのです。ダイオキシン問題の時もそうでしたが、農林水産省の技官のレベルが低すぎです。ホントに研究生活などしたことがある学者たちなのでしょうか?

実例ですが農林水産省が狂牛病の疑わしい事例を検査したら陰性の結果が出ました。 同じ検体をイギリスに送り、狂牛病と判定されました。試薬会社の主張は、ヨーロッパで検査した40万以上の検体で、結果が覆ったことは一度もないと主張しています。会社は、農林水産省に「試験法は難しいので、農林水産省の担当者は検査法のトレーニングを2日受けるよう薦めたが、拒否された」ということです。日本の素人技官による検査法がでたらめである可能性がきわめて高いのです。まるで狂牛病を見つけるなと何とか部大臣の命令でもあったのでしょうか?農林水産省の安全宣言など信用するのは特に愚かと言わざるを得ません。

(以下、私の賛同する河合医院のHPから原文のまま拝借します)

飲酒運転で事故を起こせば、公務員は懲戒免職になることがあります。理由は「公務員の信用を傷つけた」からです。飲酒と個人の仕事の質は別です。感染牛を焼却処分したとウソの発表をした課長は「公務員の信用を著しく傷つけ、国民に感染の危険を与えた」ので懲戒免職が当然です。処分しない農林水産省とは「はじめから信用される仕事などしていない」ということです。懲役刑にしたいくらいです。

EUに日本の危険性の判定をしないよう、判定を取り下げさせた農林水産省課長は「日本には、イギリスが輸出したとする330tの肉骨粉の記録はない。それを検証するのは、あまりに膨大な仕事なので取り下げた」と論評しています。膨大な仕事がいやなら、就職しなければよいのです。膨大な仕事をするから、給料がもらえるのです。民間では考えられない論理です。「膨大な仕事はしたくない。しかし、税金から給料は欲しい」という論理です。この課長も「公務員の信用を傷つけた」のですから懲戒免職にすべきです。農林水産省が処分できないということは、「農林水産省では働かないで給料をもらうのが当然である」と認めているとうことです。「働かずに、権益のため業界は擁護する。国民は死んでもしらない」ということです。

グアム島には昔同じような病気がありました。クールーといいます。島では、死者が出ると故人をしのぶため、遺体の一部つまり脳を少し食べていたのです。文化的行為です。野蛮とは違います。これを法律で禁止したので病気は根絶できました。その前はスローウイルス感染症として、ウイルスだと思われていたのです。プリオンというのが解らなくても、根絶は出来たのです。要は、危険性のあるもの、一般的でないものは食べないということです。(例 生レバ 牛の共食い ゲテモノ食い グルメブーム)

イギリスで狂牛病騒動の時も、口蹄疫騒動の時も、「安全宣言」が出され、「安全牛肉感謝フェスティバル」が開かれました。担当の大臣がどちらにも出席し、自分の孫にハンバーガーを食べさせ、安全性をピ-アールし、その映像が世界に流れました。そして、皮肉なことにどちらの例もその直後から病勢は拡大し、追加処置・新たな禁止と、ぶざまな姿をさらしたのです。
政治家は科学者ではありません。対策は地道な科学的究明に基づかなくてはなりません。国民の安全は「政治的判断」・「業者の風評被害防止」では守れないのです。
どこの政治家も沈静化と業者保護に、愚かな考えを持ち出すものです。どこの国の政治家も、科学者ではありません。政治家のパフォーマンスなど信じるのは馬鹿のすることです。日本でも愚かな映像が流れるでしょう。

追記  2001.10.03
魚を大量に食べつづけるのにもリスクはあります。ダイオキシンが体内に蓄積されるのです。しかし、規制によりダイオキシン排出総量が減っているので、それほど心配はないでしょう。ダイオキシンの人体への影響は小さいので、無視できます。
大豆も残留農薬の危険があります。
リスクゼロの食品、医薬品などありはしません。適切なリスク管理という考えが一般人の日常でも必要なのです。ここからも、予防接種反対キャンペーンを行ったマスコミの低能加減が理解できます。
リスク管理の原則は、予防と分散です。一日30種類の食品を摂るのが良いのです。偏らないことです。

魚に関しては、高い近海物を大量に取るより、海外の冷凍物を分散して摂るほうが安全です。日本近海のほうがダイオキシン濃度は高いのです。

ニュースステーションで「権威筋」の話として、「牛には1gの脳でも感染する」と実物の量を見せて恐怖心をあおっていました。ニュースステーションのいつもの汚いやりかたです。アトピーでステロイドの恐怖をあおり、インチキ民間療法で死者も出ているのに、責任を誰一人とらない、辞任もしない厚顔無恥なニュースステーションならではです。
所沢ダイオキシン報道で裁判沙汰になったのに、まったく反省できない低能を露呈するものです。まったく同じ構図であるのも理解できないのです。恐怖心をあおるのが目的としか考えられません。
前提条件がまったく抜けているのです。1g食べて感染するなら、イギリスの牛18万頭、死者100人で済むはずがありません。WHOのデータでも、食べて感染する率はきわめて低いとされています。感染性があるかどうかの実験は食べさせては出来ないのです。
皮膚に塗ったり、食べさせても感染を成立させるのは困難です。筋肉注射や血管内注射なら感染する可能性は高くなります。WHOの報告でも、大部分は脳の中に直接接種して、感染性の有無を調べています。1gで感染するとは、これ以外の方法では考えにくいのです。

1gで感染とはウソではありませんが、前提条件抜きのマスコミの恫喝は、彼らの知能レベルがいかにひどいかを示すものです。

2001.10.04
農林水産省大臣が「(焼肉の)ホルモンは大丈夫なので、食べてきました」とピーアールしました。私には安全と思えません。カテゴリ−3と2が含まれるからです。マスコミは勉強不足でつっこみはできませんでした。もちろん、食べてすぐに感染するわけではありませんが、低い感染性はあるからです。

2001.10.18
「脳・目・脊髄・回腸だけが危険」という説があります。これは、単にどの部分にプリオンが多いかを見ただけで、感染実験ではありません。輸出するため・業者の営業目的・家畜の保護が目的の国際獣疫組織の判断です。獣医師や業者の団体です。私は、医師の団体で、人間の健康を守るのが目的のWHOを信じます。

2001.10.24
東大の教授が講演会を開き、上記の「脳・目・脊髄・回腸だけが危険」という説をひろめています。
またぞろ、東大です。立花 隆氏あたりを先端研の教授にしたあたりから、東大はおかしい。
東大の医師でもない教授の、獣疫団体の受け売りで、単にプリオンの多い部位を並べたデータよりも、WHOが、ヨーロッパにおける爆発的拡大に危機感をもって専門家を多数集め、出した冒頭のデータこそ、現時点において最も重要なものです。一東大教授の比ではありません。国際的に視野をひろげましょう。

農林水産省や政府のお先棒を担ぐ、御用学者はいりません。東大ブランドが有効なのは、極東の島国のみです。

2001.11.21
Kuruはニューギニアの高地の病気でした。加戸仁志さんからご指摘をいただきました。訂正いたします。
誤りを訂正しなかったり、隠したりすれば、医療費の三分の一が不正だとした朝日新聞や、コレステロール薬で癌が3倍の毎日新聞、ダイオキシンで少年犯罪が増えるとした立花隆、ステロイド不要論で死者まで出したテレビ朝日等のマスコミ連中と 同レベルになってしまいます。死ぬほど恥ずかしいことです。

2001.11.22追加

平成13年10月26日回収品目数
医薬品  94
医療用具    41
医薬部外品   945
化粧品     2855

圧倒的に化粧品が多い。医薬部外品もコラーゲン入り飲料やプラセンタエキス使用薬品類似物と思われる。
マスコミもスポンサーに遠慮をしてこれらを報道しない。
神秘的効果をねらった、コラーゲンやプラセンタエキスに飛び付いたのが愚かだと論評したい。業者やマスコミに振り回される、愚かな大衆を脱却してもらいたいものです。
 


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